グルメツアーレポをお伝えしておりますが、いよいよ今回の旅のメインイベントに突入です。
一番八田さんが推していた「飲食知味方体験館」
それでは早速参ります。
英陽(ヨンヤン)
英陽郡は慶尚北道の北東部にあり、人口は1万7507人(2018年6月)韓国の全市郡で2番目に少ない。
英陽は、載寧李氏の一族が住むトゥドゥル村(두들마을)や、漢陽趙氏のチュシル村(주실마을)、楽安呉氏の甘川村(감촌마을)には貴重な伝統家屋が残る
東ソウルバスターミナルから英陽バス停留所までは市外バスで約4時間30分です。
トゥドゥル村
トゥドゥル村は、「丘の上にある村」という意味で、載寧李氏の一族の集姓村です。
『飲食知味方』は、載寧李氏の家系に伝えられた料理書で、英陽市ではこの料理を再現し、実際に味を見ることのできる体験プログラムが観光の目玉になっています。
장계향
1670年頃に장계향が子孫のために書き残した韓国語で書かれた調理書「음식디미방」。
장계향は、人格者でとても温かい心を持っていました。貧しい人にただ食べ物を振る舞うのではなく、仕事を与えてそれに対して対価を払うことで、貧しい方々の尊厳を守りました。
また、「偉大なる母」女中君子장계향と呼ばれていました。
음식디미방は、장계향(1598-1680)が70歳を超えてから書いたものであり、漢字などで書かれた料理書はそれ以前にありましたが、韓国語だけで書かれた料理書としては最古のものです。
飲食知味方体験館(음식디미방전통주체함)
この음식디미방に書かれている料理を再現し体験できる施設、「飲食知味方体験館」が2010年にオープンしました。
トゥドゥル村には、体験館の他に古宅や書堂などたくさんの施設があります。
飲食知味方調理体験や飲食知味方アカデミーによる教育プログラムなども行われております。
今回体験させていただいたのは、전통음식 맛보기(伝統料理体験メニュー)
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【前菜】강향주(甘香酒) 도토리박죽(どんぐり粥)[/voice]
강향주(甘香酒)
もち米、うるち米、麹と水だけで作る伝統酒。
お酒と言っても、まるで甘酒のデザートのよう。お酒が飲めない私ですが、これは本当に美味しかった!!
도토리박죽(どんぐりのおかゆ)
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主菜:잡채, 어맨두, 동아누르미 ,연근채 ,빈자법, 대구껍질누르미, 수증계 ,가제욕
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잡채(チャプチェ)
まさかのチャプチェ!
春雨がまだ韓国に来ていない時代のチャプチェは、こういったものだったんですね。チャプチェの概念がひっくり返るものでした。
五味五色の東洋医学の通り見事な色合い、とても美しくて驚きでございました。
【チャプチェ解剖図】
어맨두(魚餃子)
鰡(ボラ)のすり身で作った饅頭(餃子)驚きの味。 魚で作るとこんな味になるんですね。新たな食べ方を知りました。
대구껍질누르미(鱈皮のあんかけ)
皮を主にした料理は、初めて食べました。とても柔らかくて優しいお味でした。
연근채(蓮根菜)
蓮根チヂミと緑豆チヂミ。 緑豆チヂミは、間に甘い餡が挟まっています。でも黒くないんです。
小豆を蒸して、皮を除いたものに蜂蜜を混ぜて作られているそう。とても手の込んだ一品です。
スイーツ感覚でおいしくいただきました。
섭산삼(ツルニンジンの餅粉焼)
蜂蜜がかかることでツルニンジンの独特の味が柔らかくなりました。
수증계(水蒸し鶏)
とても綺麗な盛り付け。目にも美味しいお料理。
どのお料理もとても繊細な味かと思いきや、しっかりとした味付けのものもありました。
가제욕 (豚肉焼き)
도토리묵밥(どんぐり寒天のスープご飯)
どんぐりはデトックス食材。またスッキリとした味でさらっと入ってしまいます。
진달래화전(ツツジの花の焼き餅)
韓国でこのお餅を見てからこの可愛さから、チンダルレファジョンが好きになりました。 食卓に並ぶと一気に華やぎますね。
석이편(岩茸餅)
上に乗っているのは、松の実の粉。
高級品である岩茸がしっかり入っているお餅です。(粒々に見えるのが岩茸です)
五味子茶(オミジャ茶)
最後にオミジャ茶をいただきました。
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一皿一皿本当に感動の連続でした。当時今のような便利な環境ではない中、どのようにここまでのお料理を作っていたのか。。。
韓国料理に興味のある方は、ぜひ一度訪れなければならないマストスポットだと思います。
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今回いただいたのは、貞夫人床 55000Wのコースです。
こちらのお料理を頂くには、10人以上でのお申し込みがないと予約ができません。
伝統的な調理法で作るため、大変手間がかかるため手軽に食べられるものではないんですね。今回貴重な機会をいただました。
食事の後は、展示コーナーに案内いただき説明を受けました。
保存法やお酒の作り方などが展示されています。
また장게향先生に関する資料が展示されています。
まとめ
今回の飲食知味方体験館は、本当に素晴らしかったです!韓国料理の美しさ、美味しさ、を改めて感じることができました。
赤い料理が韓国料理と思っている人が多いかと思いますが、一般的に唐辛子が料理に利用されるようになってきたのは、18C.
唐辛子が入ってきていなかった時代の韓国料理を味わうことができて嬉しいです。
慶尚北道へ行くならば必須だと思います!!