連日お届けしております、慶尚北道グルメツアーレポ。
2日目、栄州から奉化へ移動。 奉化での模様をお伝えしてまいります。
奉化(ポンファ)
奉化郡は慶尚北道の北部に位置しており、人口は3万3221人(2018年6月)。面積の83%が山林であり、というほぼ山!という地域です。
奉化の食文化としては、米や雑穀、リンゴ、ブルーベリー、イチゴ、スイカ、トマトなどの果物類、マツタケ、シイタケ、トウガラシ、ジャガイモ、アユ、韓方材、韓方材を食べさせて飼育した韓薬牛(ハニャグ、한약우)といった特産品が有名とのことです。
タルシル村
郡内の酉谷里(ユゴンニ、유곡리)地区には安東権氏(안동권씨)の同族村であるタルシル村があり、朝鮮時代中期の官僚である権橃が開きました。
山に囲まれたこの地域は金の鶏が村全体を抱いているようだと表現され、鶏谷との意味でタルシル、漢字で酉谷と表現します。
いろんなところに鶏が卵とともに描かれています。
タルシル村の韓菓
韓菓は、穀物の粉や、餅米の粉、米の粉などを蜂蜜と練り合わせて作る韓国の伝統的なお菓子。チェサの代表的な贈り物です。
タルシル村には現在も安東権氏の末裔30余戸が暮らしています。先祖を祀った共同祭祀を行う時に祭祀膳に捧げられるのが伝統菓子の韓菓(ハングァ)であり、現在は地域の特産品として販売もされています。
その製法は安東権氏の家門に代々受け継がれた門外不出。
とにかく厳しく守られてきたレシピです。お嫁に来た女性以外はそのレシピを知ることはできず、実の娘もいずれ嫁いで出て行ってしまうので、そのレシピは教わることができないというものです。
このご時世になんと厳しい!
でも、だからこそこの味が守られているのですね。
実際の製造は村の女性たちが農作業の合間に集まってすべて手作業で行っています。
今回のツアーでは、婦人会の方々がいつも作っている作業場を見せていただきました。
油菓(ユックァ)は、歯の裏にくっついて、口の中に残って食べるのが大変。でもいつまでも口の中に油菓の味が残って美味しい。ので、私は大好きな韓国の食べ物のひとつです。
こんなに大きなものをハサミで切ったものを試食させていただきました。
板状の油菓は、입유과(イムニュグァ)
ハサミで切る。 あんなにねっとり口の中に張り付くものなのに大丈夫なのか??と思っていたら、答えは食べた後にわかりました。
さっくさく!!
こんな油菓は、初めて。全然口の中ではりつかず、すごいエアリー感。
本物は、サクサクのふわっふわなのだ
これは本当に感激でした。
食べると韓菓のイメージ変わりますよ!
その後この地に移り住んで18年の日本人ボランティアの方が村を案内してくださいました。
沖厳亭
普段は、中に入って見学はできないのですが、今回は特別に見せていただけました。
ここに座っていると時が経つのを忘れ、静かな時間が流れていきました。
借景が素晴らしい
山裾に広がる田園風景。 とても美しかったです。
旅はまだまだ続きます。